第28回 IS News【ピッキング作業の効率アップで物流改善!】
いつもお世話になっております。
アイ・エス・システムズ IS News担当です。
早いもので新年が明けて一か月、来週はもう節分ですね。
ところで皆さん、節分の豆がなぜ炒ってあるかご存じですか?
それは、節分が旧年の厄災を払い捨てるものである為、
撒いた豆から芽が出るのは縁起が悪いからです。
ご自身で豆を準備される際は、
豆まきならぬ、種まきにならないようご注意下さい☆
また、種まきと言えば物流現場にも“種まき”がありますよね。
そこで!今回のIS Newsは物流改善についてお送りしたいと思います。
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「物流改善の基本!ピッキング」
倉庫や物流センターにおける作業の6~7割は、
ピッキング(仕分け作業)や出荷作業だと言われています。
つまりこの部分の現場改善が出来ているか否かで、
企業の経営状況は大きく変わるといっても過言ではありません。
また、ピッキングには呼び名や分類がいくつかありますが、
以下の大別が分かりやすいと思います。
それは「摘み取り方式」と「種まき方式」です。
★摘み取り方式とは★
オーダー(注文)ごとに商品を集めて梱包する方法で、
少ない出荷数で多くの出荷先がある場合に利用されます。
【メリット】ピッキングしたものをすぐに出荷できる
【デメリット】ピッキング作業者の移動距離が長くなる
★種まき方式とは★
複数のオーダー(注文)をまとめてピッキングする方法で、
少ない商品数を少ない出荷先に大量出荷する場合に利用されます。
【メリット】ピッキング作業者の移動距離が短縮できる
【デメリット】荷捌きスペースが必要、仕分け状況が把握しづらい
こういったピッキングの種類や特徴を理解することで、
作業精度は高くすることができます。
つまり物流改善の基本的なポイントは、
商品やオーダーの特性にあった方法を選択・組み合わせること、
そしてピッキングの効率アップにあるのです。
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「どうする?ピッキングの効率アップ」
ではピッキングの作業効率を上げるためには、
一体どうすればよいのでしょうか?
簡潔にポイントを絞ると、
・作業動線の最小化
・ピッキング作業時間のムダ取り
この2つがあると言えます。
またこれらを考えるヒントは一般的ではありますが、
ECRS(改善の原則)が良いでしょう。
改善の原則とは、
・Eliminate(排除)なくせないか
・Combine(結合)一緒にできないか
・Replace(交換)順序変更はできないか
・Simplify(簡素化)簡単にできないか
という、工程や作業、動線などの分析に即した改善指針で、
FAからOAまであらゆる業態に活用可能な考え方です。
ぜひ頭の隅で覚えて頂ければと思います。
一方、実際の現場ではどのような課題や悩みがあるのでしょうか?
実は多く寄せられるフレーズがこちら。
【熟練者でないとピッキングができない】
商品数が多くて倉庫も広い上に仕組みがない、
これでは経験の浅い作業者は当然時間がかかってしまいますよね。
そこでITツールの出番がやってきます!
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「ITを活用して現場改善をしよう」
熟練者でないとピッキングができない…
この状況を打開するためにはどうすれば良いのでしょうか?
それは、
商品がどこにあるか誰でも分かる仕組みを作ることです。
でも一体どうやって?
そう、毎度おなじみのアレです。
バーコードやハンディターミナルを活用することです。
ハンディターミナルに棚位置や商品情報を表示させることで、
経験に左右されないピッキングの仕組み作りが可能です。
ただし、この時に注意点があります。
それはピッキングの作業効率を図るには、
必ずしもピッキングだけ注目すればいいとは言えないことです。
何故なら、
「広い倉庫のどこにどんな商品がいくつあるのか」
これが精度の高いデータとして現場から取れていなければ、
ピッキング部分だけ改善しても根本的な解決は難しいからです。
つまり、在庫管理が出来ていないとダメということですね。
もしこの部分がおろそかである場合は、
そもそもの物の管理の部分を見直されると良いと思います。
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「最大の改善は現場を活性化させること」
現場改善をする上で一番難しいのは、
意識改革だと言われています。
改善に取り組む気持ちがあるか、それが全員と共有できているか。
この雰囲気作りが出来ていなければ、
多額のIT投資を行ったところで良い結果は出ません。
また、どんなに現場を良くしようと思っていたとしても、
それが一人だったら出来ることは限られてしまいます。
そんな時こそ“チームの力”が必要です。
全員で目標を共有すれば大きな力となりますし、
改善方法だってたくさん思いつくことが出来ます。
みんなで改善する!
これこそが、何にも勝る成功の秘訣なのではないでしょうか。
今回のIS Newsはこれでおしまいです。
最後までお読み下さりありがとうございました。
また次回のIS Newsでお会いしましょう!
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◆編集後記【その種まきじゃない】
初めて種まき出荷という言葉を聞いた時、
土が入った段ボールに種をまいて出荷することだと信じていました。笑
出荷先に届く頃には芽が生えているかな。
摘み取りって実が成ったころに摘み取るってことかな。
でも段ボールで育てるなんて変わった農業もあるんだなぁ~と誤解が満載。
その種まきじゃない!と教えてもらった頃が懐かしいです。